文書作成日:2026/09/15
少額減価償却資産の特例が40万円未満に拡大 適用時の注意点とは

令和8年度税制改正により、少額減価償却資産の特例の対象となる取得価額が40万円未満に拡大されました。年末に向けて利益予想や経費の見直しで、本特例の活用を検討する場面もあるでしょう。改正内容と適用時の注意点を確認します。

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令和8年度税制改正による見直し

 令和8年度税制改正により、少額減価償却資産の特例(以下、本特例)について次の見直しが行われました。

  1. 特例を適用できる取得価額の基準が、これまでの「30万円未満」から「40万円未満」に引き上げられました。
  2. 中小企業者等のうち、常時使用する従業員数が400人超の場合は適用対象外となりました(改正前は500人超)。
  3. 適用期限が3年間延長され、令和11年3月31日までとなりました。

 これにより、一定の要件を満たす中小企業者等は、拡大された取得価額基準により引き続き本特例を利用することができます。

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改正後における適用の注意点

 取得価額基準が引き上げられた一方で、次の点には引き続き注意が必要です。

@ 貸付用資産は原則として対象外

 貸付けの用に供した資産(主要な事業として行われるものを除きます。)については、本特例の対象となりません。

A 年間300万円の上限は変更されていない

 取得価額基準が40万円未満に引き上げられたことで、本特例の適用対象となる資産は増えますが、事業年度(年)ごとの適用上限額(300万円)に変更はありません。

B 修繕費との判定基準とは異なる

 修繕費と資本的支出の判定に用いられる20万円未満の基準については改正されていません。
 少額減価償却資産の取得価額基準である40万円未満とは制度趣旨が異なるため、混同しないよう注意しましょう。

C 固定資産税(償却資産税)の対象となる

 本特例を適用して事業の用に供した事業年度に全額を損金算入した場合でも、償却資産として固定資産税の対象となる点に注意が必要です。

 また、取得価額が20万円未満の減価償却資産については、

  1. 一括償却資産(取得価額10万円以上20万円未満)
  2. 少額の減価償却資産(取得価額10万円未満)

などの制度と比較し、有利な方法を選択することも重要です。

 令和8年度税制改正により取得価額基準が引き上げられたことで、取得価額30万円以上40万円未満の減価償却資産についても、本特例の適用対象となりました。改正により適用対象となる資産は増えましたが、上記の注意点を踏まえ、有利な方法を選択できるよう検討しましょう。

[参考]
国税庁HP
タックスアンサー No.2100 減価償却のあらまし
経済産業省HP
令和8年度税制改正について

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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